この「土」は、実際の田んぼの土(ドロ)をラベルデザインにしています。よって、お酒もそれを連想させるようなおりがらみにしよう
とういことで、昨年より透明瓶にてリリースしています。ただ、小左衛門をつくる中島さん的には、おりがらみでもいろいろなことを
チャレンジしてみたいという思いがあり、今年はあまり他の蔵元がやっていない少しユニークな手法を取り入れました。
全麹でつくった酒母をベースにお酒を作ります。すると独特の酸味が含まれたお酒が誕生しますが、すぐに飲むと酸っぱさを感じ
るので、生酒のまま低温でゆっくりと熟成させました。そこに、今年搾ったオリを加えます。いろいろ試作品をつくっていただきまし
たが、私は7号酵母のオリが一番しっくりきたので、それを加えました。つまり、ベースのお酒は30BYの生酒で、オリは1BYの新酒
生のオリを加えています。香りは、カルピスを思わすミルキーな香りが強いですが、その中にメロンやリンゴのような香りと、全麹
が熟成したときの特徴であるメープルのような蜜の香りを感じます。口当たりはトロンとしているのにフレッシュという不思議な感覚
で、何よりも目が覚めるような酸味がお酒全体に爽快感を与えてくれます。今までにない味わいをぜひご堪能ください!